ピーター・ワッツ “Starfish”

1999年7月刊行。著者の初長編、〈リフターズ〉三部作の第一作。
本文分量およそ97000語、『ブラインドサイト』と同程度の長さ。

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小川哲『ユートロニカのこちら側』

過去再体験技術「ユアーズ」がお蔵入りになった理由を考えた。

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円城塔『エピローグ』に関するメモ

インターネットと検索エンジンの力を借りつつ、気付いた範囲で小ネタを並べた。ページ数は文庫版。

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ピーター・ワッツ「天使」

アズラエルが得たものは人間の内臓感覚に近いのではないか、という思いつき。

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テッド・チャン「ゼロで割る」

今回再読してようやく結末に納得がいったので、ノーウッド夫妻の関係が破綻に至る理屈を整理した。

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矢部嵩『〔少女庭国〕』に関するメモ

ルビ

ルビが片手で数えられるほどしか振られていない。

  • 梃(てこ)子(p.68)
    読み仮名が振られている唯一の人名。テコ入れの意か。てここ。
  • 肉刺(まめ)(p.89)
    難読語はいくつかあったものの、音が示されているのはこれだけ。
  • 木星(リタキノ)なる巨大都市遺跡(p.140)
    美少女戦士セーラームーン』の木野まことの海外名 Lita Kino から。
  • 阿漕(ソリッド)なシチュエーション(p.206)
    閉鎖空間、異常事態における人間の極限状態を描くジャンル。和製英語

『紗央里ちゃんの家』には総ルビのページがあり、『魔女の子供はやってこない』にも印象的なルビ表現がある。紙面をびっしりと埋めつくす小さなルビを見ることで、虫の大群を前にしたときのような居心地の悪さが生じたり、やかましさを感じたりする。

今回はルビを極力排したとすると「てこ」や「まめ」はうっかり残ったことになるが、当初からその方針だったのであればそもそも生じないミスに思える。途中で方針を変更して見落としただけなのか。よくわからない。

読みにくさについては、これでいいと考えています。読みやすさ勝負だと誰にも勝てないからです。(SFマガジン2014年4月号「矢部嵩インタビュウ」)

ルビが減っても一部の難読語を読めなくなるだけで、むしろ読みやすくなる気がする。

以下は諸々の一覧。

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ピーター・ワッツ短編感想

ピーター・ワッツの未訳短編の紹介と感想。発表年代順、未読あり。
1990年から2017年まで四半世紀以上のキャリアで書かれた短編は26編。
日本語訳ならおよそ900ページ、文庫2、3冊分といったところ。

[SS]=日本語訳1万字未満。[短編]=1万字以上2万字未満。[中編]=2万字以上。

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